心遣いがしっかり、患者や薬学生に伝わるのもやる気、働きがいなどに繋がるようです。ただ単に、調剤薬局にて、薬剤業務を担うだけなら続けにくい、そんな難点も、こうした業務があるからこそ続けられるのかもしれません。
薬だけではない業務ができること薬局勤務においても「やりがい」は、実に様々なところにあるようです。例えば、整形外科が隣接していれば、足腰の不自由さを考え、杖を置く場所を設置、最近ではOTC商品の販売も薬局で増えているため、患者の手の届きやすい位置に設置するなど、薬局で不自由さを感じない努力もしているそうです。
例えば、薬剤業務であっても、薬だけに強みを持つワケではありません。糖尿の持病向けに、カロリー・塩分・糖質の少ない食品を勧めるのも仕事の1つですし、商品の案内まで担います。ドラッグストアでも同じ、レジ打ちも業務の1つになり、自然とOTCへ意識が向くよう、店舗内の配置を変えるのも業務内容です。
薬のみ薬局に取りに来る患者が、目や足を留め、興味を持ち、実際に購入するだけでも、やる気に繋がるようです。調剤業務以外に、訪問看護からセミナー、子供や高齢者に薬について知ってもらえるイベントを開催するなど、様々な取り組みもあります。地域医療の貢献はもちろん、自分たちの将来を見据えた活動にやりがいを感じる、こうした声が多数聞かれるようにもなりました。
就職活動中の薬学生に対し、セミナーや就活相談会も担っています。会場には、各地から薬学生が参加するため、自分の学生時を思い出すとも言います。就職先に何を求め、何に不安だったのか、こうした心情を考えながら相談にのるそうです。
調剤薬局の業界は、まだまだ売り手市場とも指摘されており、選べる立場である薬学生さえもその選択の難しさを挙げているそうです。薬学生時代から実際に就職した者として、一番大切にしていたことが適った時にもやりがいを感じているようです。
それは働く地域であったり、給料や人間関係などですが、大抵は奉仕したい声が聞かれています。医療機関とは違い、薬局でも奉仕できるのか、最近では、在宅や地域活動に力をいれているケースが多く、奉仕を可能にしています。普段は薬局での業務が中心、それでも、町の包括支援センターなどから介護予防、普及啓発のための講演などを担う機会もあるようです。薬について、薬局とのつきあい方など、リアクションがよく、質問も頂けるなどの関心の高さが薬剤師のステータスなようです。
ベテランとして培ってきた知識があればあるだけ、これまでの業務よりも業務量も濃さも増えます。同じ業務内容の繰り返しである新人時代、社会人1年目などは飽きることもあるようですが、スキルアップしたベテランとなれば、飽きより追究心が増えるそうです。
介護に関わる会議、多職種との協議・研修会に参加する機会も増えます。薬局の中で業務をこなすだけでなく、幅広い視野を持てるようになり、それだけ沢山の選択肢を提案したり、的確に判断ができるようになるようです。
薬のこと、仕事のことを講演会で話す機会から、中には薬理学の講師になる者もいるようです。もちろん転職せず、講義の時間の都合上、その日の勤務ができなくなることがあります。しかし、地域や医療貢献のために、周りがスケジュール調整してくれるなど、人間関係のよさ、理解に感謝し、働きがいを感じる者もいるようです。