必見!薬剤師の仕事を学ぶ

2020年05月08日

薬剤師の国家試験はどれくらい難しいのか

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薬剤師として働くためには、国家試験(国試)を突破しなければなりません。しかし、国試を受験するためには薬学部に通う必要があります。そこでまずは薬学部の難易度について紹介し、次いで国試の合格率について取り上げてみます。

薬学部に通って卒業する必要があります

日本国内で薬剤師として働くためには、国試に合格する必要があります。合格した後に厚生労働省が管理する名簿に登録されることで、免許が与えられるようになっています。しかし、誰もが国試を受験できるというわけではなく、日本の大学において薬学の正規の課程を修めなければなりません。

つまり、薬学部に入学して卒業しなければ国試を受験することができません。かつて日本の薬学部は4年制でありましたが、2006年度から6年制へと移行しました。そのため、国家資格を取得するための最初の難関は、とにかく薬学部に入学することとなります。

全国各地にはたくさんの薬学部が存在します

2020年6月時点で全国各地には、70を超える薬学部が存在します。そのうち国立大学が14大学、公立大学が4大学となり、残りが私立大学となります。つまり、日本における薬学部の大半は私立大学で成り立っていることが分かります。

国立大学や公立大学の場合、センター試験と2次試験が課せられます。センター試験の得点率が8割以上必要な大学がほとんどであるため難易度は高いといえます。一方私立大学の場合、各大学が実施する入学試験に合格しなければなりません。

全国には50を超える私立大学の薬学部が存在しますが、偏差値にはバラつきがあります。偏差値60を超えるいわゆる難関大学も存在し、そのようなところは難易度が高くなっています。入試日程は各大学で異なるため、併願する受験生が少なくありません。

気になる国試の合格率はどの程度なのか

無事に薬学部に入学できたとして、今度は国試の合格率がどのくらいかが気になるところです。2020年に行われた第105回の国試の合格率は69.58%でした。2015年以降の合格率を見てみると、高い年で約76%、低い年で約63%となっています。

年にもよりますが、合格率は概ね70%前後で推移していることが分かります。この数字だけ見てみると、決して易しいわけではありませんが、かといって超難関というほどでもないようです。

では今度は新卒者と既卒者における合格率をチェックしてみましょう。2020年の国試では新卒者が約85%、既卒者が約42%でした。このデータは、1度国試に落ちてしまうと翌年合格するのは難しいことが示されます。

そのため、できるだけ卒業した年に国試に合格できるよう勉強を頑張る必要があります。