女性に人気の職業である薬剤師と看護師という2大専門職を比較検討することにします。そうすることで、なぜ女性がその職業を選んでいるのか、社会的な状況から分析を加えることができるため、傾向を把握することが可能かもしれません。
労働条件を比較すると、長時間労働になるのが看護師の仕事であり、その点、薬剤師の場合には残業があることを含めても、比較的労働時間は変則的ではないと言えます。しかしながら、労働時間が長くなるということは、それだけ手当を見込むことができることとイコールであるため、より多くの収入を得たいという場合においては、有利に働くことが考えられるのです。
他方で、労働時間に変則性がない場合は、決められた時間内で仕事をすればよく、家庭と仕事の両立がしやすいというメリットを享受できます。就業時間も決まっていて、夜勤がないので家庭生活も規則的に送ることができるため、比較的安定していると言えるため、女性のなり手が多いというのも頷けます。
専門性を生かして働くことができるという点では、どちらの職業も手に色を持つという点においては魅力的であると言えます。ただし、異なる点は、その職業につくための教育課程に関してです。看護師の場合、専門学校からのルートで必要な資格を取得できるのに対し、もう一方の職業は最終的に6年の大学教育を終えなければ国家資格への受験資格を得ることができないという点です。
そのため、大学を卒業するための学費などを考えるとハードルが高いと言えるかもしれません。どちらにせよ、専門職としての強みを生かして働けるというメリットを享受できるとはいえ、資格取得までのハードルの高さに違いが見られることがわかります。
看護師と薬剤師双方の仕事のメリットとして、様々な形での復職が容易であるということがあります。それは、やはり国家資格を有しているという強みにほかなりません。苦労して取得した国家資格は、生涯を通じて活かす事ができるため、まさに理想的な働き方を追求することができる職業であると言えます。
特に、この2種類の専門職の場合、求人数がとても多く、一年を通じて採用を行っています。普通の企業と異なり、中途採用も当たり前の世界ということもあって、復職に際しては抵抗を覚えることがないといいます。