自衛隊に薬剤師がいるのをご存知でしょうか。実際に働いている方でも、就職活動の直前まで知らなかったという人もいるようです。資格だけで就職できるのではなく、幹部候補生の試験に合格する必要があります。ここでは仕事内容について簡単に紹介していきます。
幹部候補生とは、一般、歯科、薬剤科のコースから、各隊の幹部自衛官となる者を養成する制度で、「薬剤科幹部候補生」を目指すこととなります。「薬剤科幹部候補生」の応募条件は厳しく、専門の大学を卒業(もしくは見込み)し、20歳以上28歳未満でなくてはならないとされています。
資格をとるためには6年間学ばなくてはいけないため、実質24歳〜28歳までの4年間しかチャレンジすることができません。この点だけをとっても、薬剤師として自衛隊に入るのはなかなか難しい挑戦であると言えるでしょう。
さらに、候補生隊の寮に入り、非常に厳しい集団での生活をこなさなくてはいけないようです。
実質最低でも約6年半の月日を費やさなくてはならないのですが、薬剤官として本格的に働くにはさらに2年が必要です。合格発表から入隊までの月日を入れると、9年かかってようやく一人前の薬剤官になれるのです。薬剤科の幹部候補生は、陸・空・海いずれかの部門に属し、それぞれの病院や部隊で、薬剤官として医療衛生業務に従事することになります。
具体的な仕事内容については、所属する部門で多少の違いはありますが、基本的には薬品ふふすの管理や調剤、医療費の管理などです。薬剤官となるのは期間や環境から見てもとても厳しい道と言えるでしょう。
しかしながら、薬剤官にももちろんメリットもあります。
メリットとは、特別職国家公務員となるため、手当や福利厚生は手厚い点、休日や休暇もしっかりととることができる点でしょう。一般の薬局などでは経験できないことも多いようです。もし興味のある方は、薬剤官を目指してみるのもよいかもしれません。
「薬剤官」の将来の進路については、陸上自衛隊であれば病院や行政機関を始め、衛生学校などでも活躍します。業務は調剤薬局業務に近く、薬品の管理や薬品調合、隊員の健康管理が業務の中心となります。災害が起きた際には、現地て医療活動をしています。
薬剤官の仕事の中から考えると最も調剤薬局業務に近く、薬品の管理や薬品調合、隊員の健康管理が業務の中心となります。