必見!薬剤師の仕事を学ぶ

2023年03月16日

働く場所や専門性の違いによる仕事内容の違い

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一口に薬剤師といっても、所属する場所や特定の専門領域に携わることで呼称が変わることがあります。前者では、企業に属するかそれとも医療機関に属するかで違いがありますし、一方、健康保険の調剤に従事するもの、医療機関の下で、医療チームの一員として働くもの、漢方に強いものと、専門性が異なる場合には相応の呼称がつけられる場合があります。特に漢方薬は主要なものに保険が適用になっている現在、西洋薬との棲み分けが可能です。ここでは、こうした、場所的相違や専門性の違いで異なった役割を果たしている姿を取り上げてみたいと思います。

開発者向きか指導者向きかで進む道が異なる

製薬会社や化粧品メーカーなどの企業に勤めて、開発職や学術職などに携わる場合に、一般的な調剤や服薬指導の仕事とはまったく異なることをすることになります。専門性が極めて高いため研究意欲が高い人向けの選択肢になるでしょう。

一方、病院や診療所などの医療機関に勤める場合には、主たる仕事内容が調剤や服薬指導などになります。こちらの方は、人とのコミュニケーションが好きで、服薬指導など、他人のためにすぐにできることを求める人向けでしょう。

調剤に携わるものとチーム医療の一端を担うもの

健康保険の調剤に従事する場合には、厚生労働大臣の登録を受ける必要があります。患者さんが持ってきた処方せんをもとに、薬を調剤したり、服薬指導したりする仕事を行います。医療機関で臨床に携わりたい場合には医療チームに所属することになります。

患者さんの症状に適した投薬量やタイミングを設計し、医師に提案したり、服薬指導や副作用の管理を行ったりするのが主な仕事内容です。その後に臨床研修プログラムを受けることで専門性を高めることができます。

漢方のエキスパートになると専門性が広がる

また近年では、漢方薬に保険が適用になっていますが、漢方薬や生薬の専門知識や能力を持ち、患者さんに合った漢方薬の提供やカウンセリングを行うものも出てきています。一般的な薬剤師と同じく国家試験に合格する必要がありますが、その後に「漢方薬・生薬認定薬剤師制度」という資格を取得することで専門性を高めることができます。

漢方は、西洋薬のような対症療法的はアプローチを取らず、身体全体からのアプローチをします。そこで、両者の薬ではそれぞれ得意とする分野が異なっているため、両者をうまく使い分けることで、相対的に効果を高めることが可能です。

そこで、両者のエキスパートになることで、専門性の幅を広げることができます。