親が子供に将来就いてほしいと願う職業の中には、薬剤師が含まれているケースが多くあります。高収入や安定感などのイメージから子供が将来的に困らないように、という親の愛情や気持ちが込められたものですが、その他にも働く上で得られるものはあるのでしょうか。
薬剤師は医療系の仕事となりますので、職業柄清潔感のある身だしなみが求められます。白衣や薄い水色、ピンクなどの制服を着用することもありますが、白衣の中に着るものに関しても肌を過度に露出する服や派手な色や柄の服などはNGとされていて、小ぶりのアクセサリーであれば認めているところもありますが基本的には身に付けない方が無難です。
また、女性はナチュラルメイクが推奨されており、ノーメイクは逆にマナー違反となりますので注意をする必要があります。髪もセミロングぐらいであれば一つにまとめたり束ねたりすることが求められ、清潔感のある髪型が理想となります。
このように規制されたルールは面倒ではありますが、一社会人として、人に不快な思いをさせない身だしなみを身に付けることができる、というメリットが得られます。
目上の方との食事や大事な挨拶の時などにも清潔な身だしなみは必要となりますので、働く上で身に付けられるのは利点ではないでしょうか。
また、薬剤師には服薬指導などの患者とのやり取りの中で、相手の症状や気持ちに気付く観察眼や共感力が求められます。子供であれば痛みや苦しさを上手く言葉にできないこともあり、大人でも自分の状態や気になること、疑問点などを伝えることが苦手な方もいます。
ですが、そんな患者の言葉にならない言葉を汲み取り、薬の説明や提案、生活指導などを行うことは医療従事者として大切な業務です。そのため、人に関心をも持ち、適切な服薬指導ができるようにコミュニケーション能力や判断力を養うことが必要となります。
ですが、コミュニケーション能力や人の気持ちに敏感になる力は対人関係においても必要なことですので、その能力はプライベートでも活かすことができます。
そして、代表的な仕事である調剤業務は、経験しておくと将来的に転職に有利です。事務作業や実地検査、接客業務などが主な仕事となっている方もいますが、例えばリタイア後に再び働きたいと思った時に企業側が求めるのは調剤業務の経験者、というケースが多く見られます。
なぜなら調剤業務は特別な資格を持っていないと医師でも従事することができない仕事で、派遣や転職などの求人もすぐに現場で働ける人材を確保したいため、調剤業務に長けている方、あるいは経験者は採用率が高いです。
ですので、簡単な作業ではありませんが、調剤がある職場で働くことになった場合は積極的に調剤業務を担うことをおススメします。