薬剤師のワークスタイルは様々で、免許を生かしてフルタイム以外でも派遣やパートとして自分らしく働いている人が多くいます。ワークライフバランスを重視して働くにあたっては、給料の他に勤務時間や休暇の取りやすさ、福利厚生などにもこだわって就職活動をすることが大切です。
薬剤師の労働条件は、勤務先の事業内容や役職、配属先などによりますが、長時間残業が無く一年を通じて定時に仕事が終わるところは多くの求職中の医療関係者に人気があります。地域に密着した調剤薬局やドラッグストアなどの規模が小さい事業所の中には、昼間の時間に営業をしていることや、一日のうちに対応する患者の数がそれほど多くなく、心身ともに無理なく働くことが可能です。
ワークライフバランスの考え方を大切にしている事業所では、全ての雇用形態のスタッフを対象に自分の希望する日時に勤務ができるシステムを導入したり、小さな子供の育児をしているスタッフが優先的に休暇を取れるようにしたりするところもあります。
そこで、就職後に一つの職場でしっかりと経験を積むにあたり、個々のスタッフへの配慮が行き届いているかどうか見極めてから採用試験に応募をすると良いでしょう。
育児休暇をはじめとする長期休暇を終えた薬剤師の中には、仕事に対する不安や悩みを抱える人も多く、職場復帰をしてなかなか業務や周りのスタッフとの人間関係が上手く行かないケースもあります。こうしたトラブルに備えるには、就職活動中に医療機関や薬局、製薬会社など様々な現場の見学をして、休暇明けのスタッフへのサポートが万全であるかどうか判断をするのがおすすめです。
職場復帰後のスタッフの定着率が高い事業所では、上司や先輩が対象者の面談を行ったり、身体的な負担が少ない仕事を与えたりと様々な形でフォローが行われることもあります。
大手の製薬会社や地域の中で規模が大きい医療法人においては、採用選考で優秀な人材を獲得するために福利厚生の充実を課題に位置付けているところが目立ちます。職場によっては、正社員や派遣社員を対象に数日間のボランティア休暇やリフレッシュ休暇を導入したり、職場の近くの社員寮の提供や住居手当の拡充を行ったりしているところもあります。