薬剤師は調剤する医薬品を粉砕した状態にしてから調剤をした方が良い場合もあります。このような方法で調剤をした方が良いのは、特定の条件に当てはまっている患者です。ここでは、医薬品を粉砕して調剤する方法などについて解説します。
薬剤師は医薬品を粉砕してから調剤することもできます。こうした方法で調剤することがあるのは錠剤のタイプの医薬品です。錠剤の医薬品を粉砕することがあるのは、錠剤を複数の破片に分けて調剤をしなければいけない場合です。
きれいに割ることができる錠剤の場合には、分割して調剤することもできます。ですが錠剤の種類によっては、きれいに分割しようと思っても正確な大きさに割れないこともあります。このようなタイプの錠剤は無理に分割しようとすると、分割されたそれぞれの錠剤の大きさが異なってしまうこともあります。
大きさが異なる錠剤を患者に調剤してしまうと患者が安全に医薬品を服用できなくなることもあるので、均等に分割できない場合には粉砕してから調剤することが多いです。粉砕した後の錠剤を計量して、必要な分だけシートにつつめば正確に分けることができます。
錠剤をのみ込むことが困難な患者に対しても、医薬品を粉砕してから調剤することがあります。こうした患者にも医薬品を粉砕してから調剤しているのは、錠剤を無理にのませると患者が喉に錠剤を詰まらせることがあるからです。
細かく砕いた状態にしてから患者に調剤をすることにより、薬をのみ込むことが難しい患者であっても、安全に服用することができます。こうした患者に調剤をする場合には、錠剤をしっかりと細かく砕くことが重要です。大きな破片が残っていると喉に詰まらせることもあるので、全て細かく砕かれているかどうか確認してから、調剤をするのが最適な方法です。
カプセルの中に入っている医薬品も、のみやすくするために薬剤師が特別な方法で調剤をすることがあります。カプセルの中に入っている薬を患者がのみやすくするためには、カプセルの中から薬を取り出して調剤をします。
カプセルをのみ込むことができない患者であっても、中身の薬だけならばのみ込みやすくなります。カプセルから取り出した医薬品は、患者がのみやすいようにシートにつつんで調剤をするのが一般的な方法です。