必見!薬剤師の仕事を学ぶ

2023年10月07日

患者が抱いている勘違いや誤解とは

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ちょっとした勘違いや誤解などは、日々の暮らしの中で誰もが経験をしていることです。ですが、医療に関する事柄ではそのままではせっかくの医療サービスを享受できなかったり、不安な思いを抱いたりすることにもなりかねません。では、薬剤師にはどのような勘違い、誤解をされているケースが多いのでしょうか。

調剤薬局は利用者が限られている

薬剤師に対して抱かれているものの一つには、調剤薬局に関するものがあります。調剤薬局は処方箋に沿った調剤業務を行うことがメインとなりますが、市販薬の販売や薬に関する相談を受け付けていることを知らない方は意外と多いです。

中には医師の診察を受けて処方箋を受け取った方でなければ、調剤薬局の利用をしてはいけないと思っている方も存在します。販売されている市販薬は数こそ少ないですが、急患の場合などでは役に立つサービスとなっており、自分が使用している薬が処方されたものでも市販薬でも関係なく、薬についての相談を無料で行っていることは患者にとっては有益なものです。

周知されていないことが最大の原因ですが、誰もが気軽に利用ができるように地域密着の開かれた経営をすることがポイントとなります。

聞きたいけれど聞けない空気になっていないか

そして、誤解は他にも、患者さんからすると医師よりは話しやすいけれど、やはりフレンドリーに気軽に話すことは失礼、といものが挙げられます。フレンドリーとまではいかなくても、ささいな疑問では聞くのは申し訳ない、そんな風に捉えている患者さんも少なからずいます

例えば、薬の飲み方として食間というものがありますが、食間は食事をした後の2時間ほど経った頃を指すのに対して、食事をしている最中に飲むものだと勘違いをしている方も存在します。間違った服用は薬の効果を適切に表すことも難しくなるため、厳重な注意が必要ですが、今更服用方法を訊ねても良いものか、遠慮をして聞けずじまいに終わることも少なくありません。

やたらと薬に詳しい患者さんもいますが、ささいなことでも気軽に訊ねてもらえるような雰囲気を作ることも大切です。

目の前に患部があっても手当てはできない

また、薬剤師は患者の体に触れてはいけない、というルールを知らない方も多くいます。例えば軟膏などを処方する場合、実際にこのように使用します、と患者に軟膏を塗ることは禁止されていますが、そのことを知らずに言葉で説明をする指導しかなかったと捉える患者さんは、少し不安を覚えるかもしれません。

許されているのは、目の前で患者さんが転んで軽い傷を負った場合、適切な処置をする程度であれば問題はありませんが、患部に湿布を貼ったり、バイテルチェックをしたりすることは禁止事項ですので患者さんがいくら訴えても行動に移すことはできません。

ですので、服薬だけではなく、湿布や軟膏の処方を行う場合は分かりやすく、図解を利用する、ジェスチャーをふまえるなどをして対応をするようにします。