必見!薬剤師の仕事を学ぶ

2022年01月12日

座薬を調剤する時に知っておくべき知識

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薬剤師は医師の処方箋に記載されていれば、座薬を調剤することもあります。そのために座薬に関する十分な知識を持っていることも必要です。ここでは、知っておいた方が良い座薬についての知識についてご紹介します。

消化器官に障害がある人にも使用できる座薬

薬剤師が知っていれば役立つのは、調剤する座薬の性質です。座薬は人間の体温によって溶ける特徴を持っています。薬によっては水に溶けるものもあります。体内で溶けるのではなく、薬が分散するタイプのものもあります。

いずれの場合でも、体の中に薬の成分が広がることで効果を発揮することができます。座薬が使用されることが多いのは、普通の飲み薬を使用できない場合です。消化器官に何らかの障害がある場合にも、体に負担をかけるのを避けるために座薬が使用されることがあります。

口から薬を飲むことが困難な患者にも座薬が使用されることがあります。

消化器官の影響を受けにくい座薬

口から薬を飲み込むよりも高い効果が期待できることが、医師が座薬を処方する場合がある理由です。口から飲み込んだ薬の場合、消化器官の機能の影響を受けるために効果が弱まる場合があります。ですが座薬を使用した場合、薬の成分は腸から直接薬の成分が吸収されるために、消化器官の影響をあまり受けることなく効果を発揮することができます。

全身に薬の効果が必要になる場合には特に有効な方法です。座薬を使用することにより、血液の中に含まれる薬の成分の濃度を高めることができます。こうしたメリットがある反面、座薬は体の部分によって吸収される量が偏る特徴もあります。

全身や特定の部分に使われる座薬

薬剤師が座薬を調剤することがあるのは、医師が全身や体の特定の部分へ作用させることを目的として座薬を処方した場合です。座薬はさまざまな病気に使用されている医薬品であるために、調剤する機会も少なくありません。

全身に効果がある座薬の代表的なものは、熱を冷ますための座薬です。痛みをおさえるために座薬が使われることもあります。口から飲む痛み止めよりも高い効果が期待できるために、座薬が使われています。その他に催眠を誘発する目的で座薬が使われることがあります。

体の特定の部分に効果をもたらすために使用される座薬の代表的なものは、出血を止めるために使用されるものです。体の特定の部分にだけ発生している傷みを鎮める場合にも、座薬が使われることがあります。