必見!薬剤師の仕事を学ぶ

2024年03月29日

耳の病気などに使われている点耳剤の調剤

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耳の病気になった患者のために点耳剤という種類の薬が使用されることがあります。医師が治療のために点耳剤を処方した時には、薬剤師は点耳剤を正しく調剤することが必要です。ここでは、点耳剤の調剤に関する情報についてご紹介します。

薬を使用する前におこなう耳の穴の掃除

医師が点耳剤を患者に処方しても、使用する患者が正しい使い方を理解していないこともあります。このような場合には点耳剤を調剤する時に薬剤師が使い方も詳しく説明すれば、患者が正しく点耳剤を使用できます。

点耳剤は液体状の薬で、目薬のように薬を患部に滴下して使用します。点耳剤を使用する患者に教えておかなければいけないことは、薬を使用する前に必ず耳の中をきれいにする必要があることです。耳の中が汚れている状態で点耳剤を使用すると、点耳剤の効果が十分に現れないこともあります。

耳の中には汚れがたまっているので、患者が自分で取り除ける汚れは取り除いてから点耳剤を使用できます。点耳剤を使う時に患者が自分できれいにしなければいけないのは、耳の中の外耳道という部分です。この部分は耳の穴の入口からすぐ近くにあるので、細いものを使用すればきれいに掃除することができます。外耳道より奥の場所に指などを入れるのは危険なので、外耳道の汚れだけを落とすように患者に指導がおこなわれています。外耳道の汚れを落とす時には綿棒などの道具を使用することができ、やわらかい綿棒ならば耳の中を傷つけずに掃除ができます。

薬を耳の中に入れる時の最適な姿勢

点耳剤を使用する患者に薬剤師は、薬を使う時の正しい姿勢についても教えておくことが必要です。点耳剤は耳の奥に入れなければいけないので、立った状態のままで薬を使うことはできません。

点耳剤を耳の奥の方まで入れるために最適な姿勢は横になった状態です。薬を入れたい方の耳を上側にして横向きの状態で寝転がれば、点耳剤を耳の中に入れやすくなります。

薬を耳の内部に入れる時の注意点

点耳剤を耳の中に滴下する時にも気をつけなければいけないことがあるので、調剤をする時に説明がおこなわれています。点耳剤を滴下する時に患者が自分でしなければいけないことは、耳たぶの位置をずらすことです。

耳たぶを通常の状態のまま滴下しようとすると、点耳剤が入っている容器の先の部分が耳たぶに触れてしまうので、衛生的ではありません。耳たぶを自分の手で持って後ろの方に動かせば、容器の先を耳たぶに当てずに滴下ができます。