必見!薬剤師の仕事を学ぶ

2024年04月12日

点鼻粉末剤を使用した調剤の業務

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点鼻粉末剤が薬剤師の調剤に使われることもあります。このタイプの薬剤の特徴は、鼻から服用する薬であるのに粉末状になっていることです。粉末状であっても粒が細かいので、鼻から簡単に服用できます。ここでは、こうした点鼻粉末剤について解説します。

低血糖を治療するために使われている点鼻粉末剤

薬剤師は低血糖の患者のために点鼻粉末剤を調剤することがあります。低血糖を治療するための点鼻粉末剤は、低血糖の症状が現れた時などに使用できます。低血糖の症状が現れている場合でも、患者自身の意識がしっかりとしていれば、糖分を含んだ食べものなどを摂取することで、点鼻粉末剤を使用しなくても症状の悪化を防止できます。

点鼻粉末剤を使用しなければいけないのは、低血糖になった患者の意識がない時です。このような場合には患者が自分の力で糖分を吸収することができなくなるので、患者の家族などが点鼻粉末剤を使用しなければいけない場合があります。

そのために調剤をする時には、患者の家族にも使用方法を教えておいた方が良いことがあります。

点鼻粉末剤を保管するために最適な場所

低血糖の患者のために点鼻粉末剤を調剤する時には、薬の保管方法についても指導することが必要です。粉末剤であるので高温には弱いので、30度以下の場所が保存をするためには最適です。

暖房器具の近くに置かないようにすることも指導しておいた方が良く、日光が直接当たる場所なども点鼻粉末剤の保管には適していません。子供が誤って服用しないようにするために、子供の手の届かない場所に保存することも重要な注意点です。

点鼻粉末剤の正しい使い方の指導

点鼻粉末剤を調剤する患者やその家族に対して、服用方法を詳しく指導することも薬剤師の重要な仕事です。点鼻粉末剤を服用するためには、まず鼻の穴の中に点鼻粉末剤の先端部分を入れます。

点鼻粉末剤を服用する時には薬の持ち方も重要になり、親指と人差し指と中指を使えば、安定した状態で持つことができます。親指は点鼻粉末剤の下の部分を押さえて、人差し指と中指で点鼻粉末剤の先端部分の根元をつまめば、鼻の中で動きをコントロールしやすくなります。

点鼻粉末剤は鼻の中のある程度深い場所まで入れることが必要になり、点鼻粉末剤を持っている中指と人差し指が鼻に近づくまで奥に入れます。下側にボタンがついている点鼻粉末剤ならば、親指でボタンを押すことにより粉末を鼻の中に入れることができます。