包丁で指を切ったり転んで膝をすりむいてしまったときは、整形外科を訪れて診てもらうことになるでしょう。心の調子が悪くて何も手につかなかったりする場合は、精神科や心療内科のお世話になることになります。そこで行われるのは、診察や検査だけではありません。それらを行った後、どのような病気なのか分かったとき、薬を処方してもらうことになるでしょう。その処方箋を利用して、適切な薬を調合するのが薬剤師という仕事です。
ドクターはやらなければいけない仕事がたくさんあるので、薬を調合している暇などありません。そのため、どのような病気でどのような薬が必要なのか分かったとしても、自ら薬を調合することはないのです。ドクターの仕事は病気に適した処方箋を書くまでとなっています。
そこからバトンタッチして、処方箋に沿った薬を調合してくれるのが薬剤師となっています。ただし、処方箋に書かれている通りに薬を調合するだけの仕事ではありません。
本当に病気に適した処方なのかチェックするのも大切な仕事となっています。もしも、ドクターが間違っているかもしれないと判断した場合は、きちんと問い合わせてくれて、正しいものなのか確認してくれます。
薬代を安くするために、ジェネリック医薬品への切り替えも提案してくれます。ジェネリック医薬品というのは、元の薬と同じ効果を持っているとされる薬です。ドクターが処方した薬よりもずっと安くなることがあるので不安に感じるかもしれませんが、効果が劣るというわけではないので安心しましょう。
もちろん、効果に不安がある場合は、ジェネリック医薬品を断ってしまってもまったく問題ありません。患者の同意がない状態で、勝手にジェネリック医薬品に切り替えるようなことはないです。
昔は病院やクリニックの中で薬を渡されることがとても多かったです。しかし、現在では医療施設の付近(隣にある場合が多い)に薬局があり、そちらに行ってから薬を調合してもらうケースがほとんどです。
ちなみに、医療施設の近くの薬局を利用しなくても問題ありません。どこの薬局でも全国各地の処方箋を受け付けているため、薬を出してもらえる確率は高いです。なお、『薬を出してもらえる』と断言するのではなく、『確率が高い』というのは、薬の在庫がないケースがあるからです。