どのような職種においても、毎日の業務を効率よくこなすには時間の使い方をうまくすることが重要です。これができないと、なかなか業務ははかどらず、効率も悪くなり、ひいては職場の雰囲気にも影響してくることが考えられます。
■医薬分業が進んだ結果、複雑になりました昨今、医薬分業が進み、さらにはすっかり定着したこともあり、薬剤師の本分は調剤業務にあるといっても過言ではありません。しかしながら、医療機関を受診する人たちはほぼ一定の時間に集中するため、薬の調剤も必然的に集中することになります。
患者さんによっては、預けておくから作っておいてと言って帰ってしまう人もいれば、そのまま出来上がるのを待っている人もいます。順番に受け付けるのが基本ですが、中には臨機応変に順番を変えることも必要になるかもしれません。
さらに、患者さんごとに処方箋の内容も、当然のことながら変わってきます。たった1種類の薬だけが少しだけ処方されている場合もあれば、何種類もの薬が何日分も処方されていることもあります。
医薬分業が進んだ結果、薬剤師の需要は多くなりましたが、その仕事内容もまた多くなり、より複雑化しています。また、医療そのものがサービス業という位置づけに変わったことから、接客応対にも気を付けなければなりません。
そのため今、どのような状況に置かれているのかという状況把握が的確にできることと、時間を管理する能力が以前にも増して求められるようになりました。次々とやってくる処方箋をこなしていくには、状況の把握はもちろんのこと現在の自分が置かれている状況を客観的に把握することへの能力も問われるようになっています。
時間管理を含め、統括的なスケジュール管理能力が問われるようになったと言っていいでしょう。
ある程度職場の状況に慣れてくると、忙しくなる時間帯やちょっと落ち着く時間帯がいつなのかがわかってきます。この一日の動きを把握することで、瞬間をとらえるのではなく、一日を通して何をいつ、どのタイミングで行うと業務が効率よく進むかということが理解できるようになってきます。
これこそが、薬剤師として求められるスケジュール管理能力だといっていいでしょう。薬の調剤はもちろんですが、そのほかにも書類整理などの作業も行わなければなりませんので、一日のタイムスケジュールをしっかりと自分なりに頭に叩き込んで仕事をしないと、基本の調剤業務にも差支えが出てくるかもしれず、注意が必要です。