地方の衰退が叫ばれて久しいですが、深刻なのが独居老人の増加ではないでしょうか。一人暮らしをしていると、健康に対するセルフケアを怠ってしまいます。近くに病院や診療所がないケースも多いので、病気が発見された時には手遅れになっていることがあります。
それを防ぐには、医師や看護師、更には薬剤師の連携が必要不可欠になります。薬剤師の仕事は薬の開発や調合ですが、もう一つの重要な役割が投薬の指示だと言われています。高齢者で最も深刻なのが、薬の飲み忘れと誤飲だと言われています。
適切な頻度で適切な量を服用してもらうことを、徹底して指導することが役割ではないでしょうか。訪問診療と聞くと医師や看護師のイメージがありますが、近年は薬剤師の訪問診療が増えているようです。患者さんの声に耳を傾けることが、日本の医療の発展にも繋がるのではないでしょうか。
個人宅に訪問をすることで、患者一人一人の特性を把握することが出来ます。同じ効能の薬であっても、少しずつですが効果や副作用が違うことがあります。定期的に個人宅に伺うことで、効果と改善点を早めに把握出来るのではないでしょうか。
総合病院や調剤薬局での勤務が表舞台だとすれば、個人宅を訪問することは地味な仕事に映るかもしれません。しかし、彼らの存在こそが地域の医療を下支えしているのではないでしょうか。医療系の職種の中でも賃金は良いですし、薬学部の人気も高くなっています。
70歳を超えていても現役で働いている有資格者は多いですし、将来の展望も開けていると言えるのではないでしょうか。次々と新しい薬が開発されていますし、勉強を怠っていると取り残されてしまう業界です。だからこそやりがいも多いはずですし、目指す価値が高いのではないでしょうか。
日本の高齢化社会はますます進みますし、彼らの肩にかかる期待は更に大きくなるのではないでしょうか。担い手の育成こそが、日本の行く末を握っているのではないでしょうか。