現代の日本はストレス社会と言われています。精神科を受診される患者に薬物療法を用いる事も有り、その現場では薬のスペシャリストの知識が求められています。今、精神科専門薬剤師と言う資格を持たれた専門家に関心が高まっています。
■どんな資格でどんな事を目的に作られた資格なの精神科専門薬剤師と言うのは一般社団法人 日本病院薬剤師会が認定している、薬剤師の資格の一つになります。こちらの資格は精神科薬物療法の高度な知識を持つことを目的とし、精神疾患の患者の治療と社会復帰に貢献する事と、精神疾患の患者の薬物療法を安全かつ適切に行う事を理念に掲げています。
精神科は薬物療法が治療の中心となっていますので、薬の知識を持たれたスペシャリストの存在はとても大きなものと言えます。また内閣府でも医療品の進歩や医療事故の件数増加などから、専門知識のある方の存在とその役割はとても大きなものであると言われています。
この様にこの資格は現場でも国でもとても重要だと求められている資格になります。
日本で行う精神科の薬学療法は薬剤の組み合わせによる治療方法が多くなっています。薬剤を組み合わせる事でその効果を大きく期待する事が出来る一方で、副作用や相互作用と言ったリスクが伴う事もございます。その為精神科専門薬剤師は薬剤の効果だけではなく副作用などを理解した上で、一人一人の患者さんに合わせた薬剤の提案を行います。
また精神科で使用する薬剤の中には副作用を起こしやすい物がある為、医師と患者さんに前もって副作用の可能性をお伝えし対策を行います。また患者さんやそのご家族の方が薬物を用いや治療に不安や心配事などを抱えていた場合、コミュニケーションを図り安心して治療が行えるようにする役割も担っています。
お仕事先は大学病院や総合病院から国公立病院・民間病院・精神科医療センター・高齢者医療センターなど様々な場所がございます。資格をお持ちの方は医療チームの一人として働く事が多く、求人先も医療機関が中心となっておりますが、ごくまれに調剤薬局でも募集されている事が有ります。
精神疾患で入院される患者さんは26万人を超えており、全ての疾患の入院患者と比較して見ても最も多いと言われています。このような事から精神疾患の割合は今後も増えて行くと予測されており、専門的な薬の知識を持たれた方の需要は伸びて行くと思われます。
今後のスキルアップや更なるやりがいを持ちたいと思われている方には、とても魅力ある資格ではないでしょうか。