病棟や外来、薬局などのフィールドで活躍する薬剤のスペシャリストにとっては、最新の知識や技術を常に求めたい場合、転職先には専門性の高いフィールドが選ばれています。しかし年齢的問題から、教育者や雇用形態で選択するケースも少なくありません。
男女で異なる有利な転職先もある薬局や製薬会社などに転職する有資格者もいる中、医療先進国として、最先端の知識や技術を身に付けたいため、がん医療に従事する薬剤師は少なくありません。医薬品は薬理作用の強弱もあるため、患者側が使用する場合に、十分注意する必要がありますが、薬剤のスペシャリストである服薬指導によって、適正な使用ができます。
調剤のみならず仕事内容には、注射薬の調製も医薬品の情報管理も担います。病院によっては、治験や臨床研究なども実施しており、こうした研究チームに携わることができる点で転職を希望する者は増加傾向ですが、雇用形態にパートやアルバイトを求める女性薬剤師にとっては、保管や出納、調剤など、多岐にわたる業務内容のドラッグストアや病院に併設された薬局業などに従事しているパターンも少なくありません。
日本では、早期発見できるがん医療の推進のためにも、検査や相談に対応する窓口に薬剤の知識を持つ人材が活躍しています。最近では、病院勤務から転職し、培ったノウハウから、サプリメントなどの健康維持、補助食品などのコールセンターや窓口で活躍中の男女も増えています。
さらに、新しい医療の研究や開発などの役割はもちろん、教育や研修などにおいて医療の向上のみならず、コミュニケーション能力を高め、些細な事柄も相談できる地域医療に携わることも求められています。
そのため、60代などの定年間際となる有資格者にとっては、これまでの経験を教育者の立場になり、若手育成に務めるケースもあります。
若手は、教わった内容が身に付くスピードも早く、即戦力として活躍が期待されています。医療機関によっては、未承認薬を投与する試験や臨床開発の早期研究なども行っていますが、薬剤師として資格を有していれば、こうした他のフィールドで活躍する機会は増えます。
例えば、試験計画時のコンサルから、データ確認やモニタリングに従事したり、統計の解析を担当するなど、研究のサポート役からリーダーシップを図るポジションに抜擢されることも可能です。
そのためには、治験も含めて、十分な臨床研究の実績を有することがポイントにもなります。また、研究者として活躍したり、医療スタッフとしてや製薬企業などの関係者と連携を図ることも大切な役割です。