薬剤師の国家試験の難度は高いものの、国家資格を有することで幅広い選択肢から職場を選ぶことが出来ます。地方での求人も多く、どの地域でも安定して職場を見付けることが出来るため、就職や転職にも有利な資格と考えられています。
■資格を取得するまでの流れと大学の選び方薬剤師になるためには、まずは薬科大学や他の大学の薬学部で6年の課程を修了して国家試験の受験資格を得る必要があります。そして、毎年3月に行われる国家試験を受験します。試験に合格すると、申請することで厚生労働省の名簿に登録され、免許が与えられます。
国立大学の学費は比較的安価ではありますが、人気があり倍率が高くなっています。私立大学は、6年制ということもあり学費は高額になっています。自宅から通うことを選んだり、特待生の制度を利用することもおすすめです。
国家試験の合格率は、年によって難度に多少の違いがあり、60〜80%と考えられています。大学によって合格率も違うので、大学を選ぶ目安になります。しかし、優秀な大学の場合は、研究職をめざすなど受験を重要視していないので、逆に合格率が低いケースもあります。
女性にも働きやすく人気のある職場は、調剤薬局と言われています。調剤薬局に勤務すると、調剤だけではなく患者に服薬指導や薬歴管理などを行います。ただ知識だけで仕事するわけではなく、様々な年代の方にも分かりやすく薬について説明したり、患者の症状を聞き取ったりするコミュニケーション能力も必要とされています。
勤務時間は朝から夕方までのケースが多く、残業や深夜の労働がほとんどないために、子育てしながらも働きやすい環境です。人気の理由はそれだけではなく、国家資格を有する専門的な職業なので、男女の賃金格差もないことが挙げられます。
パートタイマーでの求人も多く、転職も容易なので、結婚や出産後も自分に合った環境で働き続けることが出来ます。
ドラッグストアで働くメリットは年収が高いことが挙げられます。人気がある職場とは言い難いですが、調剤薬局にはないメリットとしてOTC医薬品などの知識を学ぶことが出来ます。
処方せんが必要ないOTC医薬品は、お客様のニーズに合わせて薬を選ばなくてはならないので、コミュニケーション能力が必要です。しかし、自分の努力次第で売り上げをのばすことが出来、やりがいを感じられる職場と言えます。
医薬品の専門家ではありますが、一人の従業員として場合によっては接客や売り上げ管理などを行う必要があります。また、取り扱う商品の量が調剤薬局よりも幅広く、商品の知識を増やすことも出来ます。