必見!薬剤師の仕事を学ぶ

2017年11月20日

医薬品の専門家が求められる多様な職場

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

薬剤師は医薬品の専門家ですので、活躍できる現場は多様です。病院やクリニックの調剤薬局、製薬会社などがありますが、職種ごとに内容は異なります。調剤薬局の仕事が一番オーソドックスと言えます。医師の処方箋に従って調剤を行ったり、患者に対して服薬指導を行い、薬歴管理を行います。

昨今は、医薬分業の考え方に基づき、重複投薬がないか、副作用がないかなどを医薬品の専門家としての観点からチェックします。製薬会社で働く場合は、さらに職種が多様になります。大学院で博士課程を修了して創薬、新薬開発に携わる場合もあります。

最近は、MRと呼ばれる職種も出てきています。これは、医薬情報担当者と呼ばれますが、自社の医薬品の安全性や有効性に関する情報を医療機関に提供します。自社の医薬品を普及させ、医療機関で患者の治療に役立ててもらうことが役割です。

情報を提供し、使用してもらったら、その情報を収集し、自社の開発担当者にデータを渡します。また、医療機関からの要望も伝えたりもします。製薬会社に所属しながらも、医療機関との間に立って、患者の治療に貢献するという意味で、単なる営業とは異なります。

また、国家公務員や地方公務員として働くこともできます。国公立の病院で薬剤師として勤務する場合のほか、薬事行政に携わることもできます。中央省庁や地方自治体の所管課において、法令や条例の制定改廃に携わることもあります。

麻薬取締官として働いたり、保健所で薬事衛生、環境衛生、食品衛生などの業務は、医薬品の専門家としての知識やスキルをダイレクトに活かすことができます。また、大学の薬学部に実務家教員として勤務し、人材育成に当たることも重要な役割です。

国家試験の受験資格を得るためには、6年制の薬学教育課程を修了しなければなりません。従前の4年制から2年間延長して、その分実務研修に力を入れています。患者から症状を聴き取って、効果的な投薬を行うためにも、コミュニケーション能力も必要です。