仕事がたくさんある地域は、必然的に求人募集をするところが多くなりますが、一方で人も多く集まってくる事から、競争率も高くなるという流れが生まれてきます。国家資格を持っていることを生かすなら、地域を限定しない方法もいいかもしれません。
■地域によって異なる年収の違いは事実国家資格である薬剤師となって仕事をする場合、例えば新人なら年収はこのくらい、経験を積んで30代になったらこのくらいといった、年収相場のようなものが出来上がってきます。また、責任ある地位に就くことによって収入をアップさせることもできますので、やはり収入の差は自分の努力次第といったところです。地域によっても年収の相場には格差があることはよく知られており、首都圏や大都市など、多くの人が集まるために需要が高まっているところで仕事をすれば、年収を多く得られる傾向が見られます。人口が少なく、結果的に利用者も少ないというところであれば、同じように国家資格を持っていても年収は低めになるでしょう。
■働き場所にこだわらないとなれば独身で一人暮らし、日本全国どこででも働く気があるという人なら、もしかするとびっくりするような高給取りになれる求人が見つかるかもしれません。それは、人口が多い街でもなく、大都市でもない、むしろ過疎化の進んだところです。こうしたところにも薬を求める人はいるわけで、そうした人たちの薬の提供者となり、責任者となり、時には相談相手にもなるのが仕事ということになります。ただし、もともとの需要はそれほど多くないことから、一人の責任者にすべてゆだねる形をとることで高給を実現するのが条件になっていることが多いため、過疎化の進む地域に赴任し、そこで暮らしながら、薬剤師としてすべての業務を行うことになります。
■薬が頼りというところで働くのは過疎化が進む地域では、医療機関に行くにもかなりの時間をかけてでないとたどり着けないということが珍しくありません。そのため、市販薬は具合が悪くなった時の地域住民の、頼もしい味方となります。また、薬に関していろいろな話を聞かせてくれる専門家の存在も、こうした地域の人たちにとって心強い存在になることは間違いありません。過疎地での仕事が高年収になっているのは、仕事が煩雑であることと境界線があいまいであることが理由だと言えるでしょう。いつ何時、薬を求めてやってくる人が来るかわからないことから、休日を設けても仕事をしないといけないこともあります。しかしながら、地域の人たちに頼りにされる薬剤師になるという経験は、高収入の魅力もさりながら、非常に貴重なものとなりそうです。